グラフィックデザイナー 西原千尋さん
NY滞在暦:6年
出身:福井

アメリカで有名なテレビ放送局「HBO」でグラフィックデザイナーとして働いている千尋さん。
HBOで働くまでの経緯、NYでの生活や活動のお話を伺いました!

【主なWEB作品】
www.visiblepantyline.org
www.paulwrightphoto.com
www.adamsherwin.com
www.k2salon.com
www.weddingcreatorsnyc.com

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取材を終えて:
会った時から透き通るような肌と笑顔が印象的だった千尋さん。
お話を伺って、アーティストとしてグラフィックデザインを通して社会に貢献したい、作品から人の心をホットにさせたいという熱い想いが伝わってきました!
(C Murakami)



NYへ来たきっかけは?
もともとのきっかけはサンタモニカに居たBFと一緒にNYへ来ました。
今はもう一緒じゃないんですが(笑)彼がコロンビア大学の大学院へ行くという事で一緒に来ました。

グラフィックデザインを始めたきっかけは?

日本のデジタルハリウッドのサンタモニカ校がありまして、そこに行ったのがきっかけです。
実は昔はそこで一度挫折したんです。(笑)合わないと思って半年で学校を辞めたんです。そこで日本に帰る期間があってまたNYへ来たんですけれども、学校を辞めてからコンピューターは自分で適当に触っていただけですね。



一度挫折されて、もう一度戻った理由は?

ジュエリーメイキングや服のデザイン、いろいろ他の事に手を付けてみたんですけれども、結局一番長く続けていて一番好きだったのがグラフィックデザインでした。
グラフィックデザインって大きくて幅が広いので、特定して言えないですけれど、自分の頭の中にあるものを一番表現しやすかったのが今のところコンピューターを通してでした。いわゆる『ツール』ですよね、自分を表現する為の。

サンタモニカ校では3Dだったんですけど、そういうのが全く向いてませんでした。
女の人ってよく地図を読めないとか3次元でものを考えられないとかって言いますけどまさに私はそうです(笑)想像はできても形にしにくいんですね。2Dとか紙で触るものとかの方が入ってきやすいし表現もしやすいです。Webのデザインもするんですけど私のWebのデザインも2Dっぽいですね。


NYでの活動は?
3月からHBO(アメリカで有名なテレビ放送局)で働きだしました。HBOでは番組のポスターを作ったりしています。ドキュメンタリー映画をよく流すんですけれど、そのポスターを作ったりしますね。
大きなプロジェクトなどはチームで作る事が多いので一人でこのポスターのデザインを全部作り上げる、という事はほとんどないんですが、作品によっては大部分一人で手がけたものもありますし、一部なものもあります。

HBOで働くまでの経緯は?

FIT(Fashion Institute of Technology)という学校の1年コースのコミュニケーションデザインという学校を卒業しました。その後にプラクティカルトレーニングといって、外国人の学生の場合に学校を業した後に1年間働きながら勉強できる、いわゆるインターンを行いました。その期間に仕事を探すという時間を与えられているのでNYに転々とあるブリススパというスパで、そこが独自に出している製品のデザインを少し行いました。あとはSOHOにある広告代理店で無給でアルバイトをしましたね。
それと、その頃から学校の卒業作品として自分のポートフォリオのウェブサイトを作り始めました。
そのポートフォリオをいろんな人に見せることでその方達のを作らせて頂き、そこから広がって5〜6つほど作品を作りましたね。

HBOは友達の友達が働いていて、空きが出たという話をもらいました。
競争率がすごい高いので、入るれかは確実ではないけれど面接へ行きました。そこでチームのボスととても気が合って運よく入ることが出来ました。(笑)
彼自身はラテン系なんですけど、とても日本の格闘技「プライド」が好きで日本びいきだったんです。それが決めてだったのかも!?(笑)


日本とNYで仕事に対する価値観の違いは感じましたか?
今とは全然関係ないですが、日本では1年弱英語の先生をしていました。だから、逆に他の日系企業はあまり知らないんですけど、そこの英語教室はすごい貢献的だと思いました。
こちらではグラフィックデザイナーという業種もあるし、自分のコンピュータとキューブっていう自分の部屋が与えられます。半分一人の世界で仕事ができるので楽なのは楽ですね。集中もできてプライベートがありますからね。
HBOはすごく忙しいので結構みんな残業してるんですが、たまには「いいや!」って言って帰ってしまう人もいます。(笑)日本でそれってあまりないですよね。気を使って他の人のが残ってるからちょっと残っておこうっていう人も多いと思うんですが、アメリカでは「自分は自分」です。やることやっているならいいという感じですね。
私の部署では外国人(アメリカ人以外)は私しか働いていないので、言葉の壁は多少ありますが、グラフィックデザインは言葉以外でも勝負できるのでいい仕事だと思います。
「こうゆうニュアンスで作ってほしい」っていうのを理解できる力は必要だけれども、作るものである程度カバーできますしね。


NYの魅力と苦労した事を教えてください。

私にとってNYの魅力は、やはり自由にのびのびと生きれること。それと色々な人種の人が居るのでもっと広く違う角度からものがみられということですね。アメリカの他のところも色々行きましたが私は特にNYが楽しいです。NYは特別な街です。チャンスもいっぱい転がってますし、日本に居るよりこちらでやってる方が色んな可能性があるっていうのを実感しているので、特にこちらに居ようとしています。日本で知り合えない人と知り合えてそこから大きな仕事を任せてもらったりもしますし、やっぱり日本は枠から出にくい気がします。
HBOでもフルタイムのフリーランスとして働いてますが、フリーランスとしてのびのびと仕事が出来ます。色んな人種が居てその中に溶け込んむので、自分が何をしてても気にしないし、自分のやり方・スタイルを守りやすいです。親切な人もたくさん居ます。男の人は基本的にジェントルマンが多
いと思いますしね。(笑)

逆に苦労したことは、ビザの問題ですね。ビザを取るときは書類やら滞在理由やらとにかく色々聞かれるので、なぜ私はここに居るのかというのを考えましたね。
外国に居ると孤独感が強いというのもありますが、逆に友達にとても支えられていると実感できました。文化の違いとか我が強い人も多いので、くじけそうになりますがあまり影響を受けないようにしています。「自分は自分」と分けて考えるようにしています。
あとは、こちらは家賃が高いですね。(笑)
もう一つあげるとすれば、NY、、、というかアメリカ自体食生活が貧しいですね。ヨーロッパや日本の方が食に対する感覚が高いと思います。日本は安心して食べれるけど、こちらは半分腐ってるものが売ってますからね。(笑)


今後の目標は?

グラフィックデザイナーというのは通過点だと思っています。デザイナーもそうですが、アーティストっていうのは自分で作ったものを社会に還元するっていうのが仕事の一部だと思うんです。人の心を豊かにしたり、おもしろかったりかわいかったりするものを作って、そういうものが街に溢れていったらいいなと思います。それが最終ゴールですね。日本はグラフィックデザインが世界で1番って位すごいレベルが高いと思うのでそういう環境で育った事は、こちらに来てすごく役に立ってますし、良かったと思っています。


最後にメッセージをお願いします。

「騙されても騙すな」(笑)
最近パーティをしたんですけど、今まではなかったのですが物がなくなってがっかりしたんです。でもやっぱり「目には目を、歯には歯を」の考え方だと進歩していかないと思うので、嫌なことされても軽くかわして笑顔でいたいです。すごく大変なこともいっぱいありますが、やっぱり日本は生きやすいと思うんですね。それでも自分が前向きにむかっていたら、周りの人の対応も変わってくると思います。

それと、“pretty is as pretty does. ”
この言葉もこちらに来ておぼえた言葉で、大好きな言葉のひとつです。
「その人の日頃の行いが その人をきれいにする。」「きれいな人は おこないも美しい。」 みたいな意味でしょうか。前にルームメイトだったスクーターとゆう画家の友人が教えてくれた言葉です。いつも肝に銘じています。